同期のN.H君より、「自治を叫びて」を是非掲載して欲しいとのリクエストがあったので、それを語るために応援練習の話題を書くことにする。
深志に入った新入生の、最初の試練が応援練習である。
一号館の屋上に全員集められ、応援団(応援管理委員会)の厳しい指導の下、応援歌の練習を行う。
各列を応援団の面々が歩いて廻り、歌詞を間違えた者や音程が外れている者、声が小さい者は、耳元で「声が小さぁい!!」等と怒鳴られ、前に出されて皆の前で歌わされる。
もちろん、歌詞も曲も完璧に覚えていて、堂々と歌えれば何も問題はないが、なかなかそういうわけにはいかない。大声を出すと間違いが目立つし、声が小さ くても怒鳴られるし、この辺りの微妙なコントロールが前に出されない秘訣だった(全然関係ない話ですが、「秘結」は便秘のことだって知ってました?ワープ ロ変換をミスるとエライことに・・・)。
私の記憶が正しければ、5日間で21曲が覚えさせられたのだが、中学の時には決してすることの無かった授業の予習復習もせねばならず、辛い1週間であった。
しかし、この21曲でも、深志の応援歌のすべてではなく、全体で何曲あるのかはよく判らなかった。しかも、歌詞に登場するのは、「自治」「蜻蛉」「臥薪 嘗胆幾星霜」「深志城(松本城の旧名)」「深志健児」「血潮」「覇権」「聖なる峰」など、深志の歴史、松本の歴史、アルプスの風景、勇ましさ、屈辱に耐え
る日々等を表す似たような単語の羅列であり、曲も単調だったので覚えるのには苦労した。応援練習のない蟻ヶ崎高校へ行けばよかった、と帰りの電車の中、皆 で愚痴りあったものである。
そんな中、N.H君は応援の魅力に惹かれてしまうという奇特な心をお持ちのようで、落研とともに応援管理委員も掛け持ちしていた。数ある応援歌の中でも 「自治を叫びて」がお気に入りのようなので、この歌に纏わるエピソードとともに歌詞を紹介する(N.H君のメールに基づく)。
「自治を叫びて」も追加されたら如何でしょうか?・・・いろいろなコンテンツに「自治」という言葉が出てくるので。
やはりこの応援歌も特別な想いがあるもの。
野球の試合の7回のエールの交換で、一般的には校歌を斉唱するのに対し、深志では校歌の代わりにこの応援歌を歌います。
応援管理委員会(通称:オーカン・・・野球の7回の時にはさすがに団長だったと思うけど)の「自治を叫びてー アイン・ツバイ・ドライ」のコールに続 き、がなり声で皆で歌う。そういえば、1年になった時の応援練習でも校歌に続いて覚えたような記憶が・・・
ここまで来たら歌詞を書かねば・・・と、勝手に決めて追記すると、
一.
自治を叫びて百年(いっぴゃくねん)
五色の大旗翻し
一千健児の熱血燃えて
城下に轟く鬨の声
二.
忍辱茲に幾星霜
今衝天の意気高し
戦はん哉蜻蛉(あきつ)の健児
勝鬨上ぐるは今なるぞ
・・・歌詞、何も見ずに書いたようで、よく覚えていたものと感心する。でも、5ヶ所ほど間違えていたので、直しておいたよ(深志同窓会のWebページを参照しました)。